人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Polian解雇
コルツは球団社長Bill PolianとGM Chris Polianを解雇しました。98年以来、このフランチャイズを作り上げてきたフロントを解体することになります。

Polianはこの弱小フランチャイズを強豪に生まれ変わらせた立役者です。Polianが来る前のコルツはプレイオフに出ればお祭り騒ぎ、勝ち進めば奇跡と言っていいフランチャイズでした。それはそれで楽しみがありましたがw、プレイオフに出て当然、初戦で負ければ叩かれるというフランチャイズにステップアップさせました。BUF時代からパワー軽視で最後の地力が足りないチームを作る傾向はあったものの、それでも常に強いチームを作り上げてきた名GMです。

間違いなくコルツにとっての大功労者であり、Irsayオーナーの言うとおり確実にチーム殿堂入りするでしょうし、リーグ殿堂入りの可能性も十分あるでしょう。それだけの実績がある人だし、Irsayの信頼も高かったのでもう一年は様子をみると思っていたのですが、Irsayに言うとおり「時が来た」ということなのでしょう。

Polianの実績について言えば、抜群のドラフトがまず上げられるでしょう。以下はPolianが指名してきた最上位指名です。
1998 Peyton Manning
1999 Edgerrin James
2000 Rob Morris
2001 Reggie Wayne
2002 Dwight Freeney
2003 Dallas Clark
2004 Bob Sanders
2005 Marlin Jackson
2006 Joseph Addai

2007 Anthony Gonzalez
2008 Mike Pollak
2009 Donald Brown
2010 Jerry Hughes
2011 Anthony Castonzo

2006年までは9人のうち7人がプロボウラーになるという輝かしい実績なのが、2007年以降明らかにパフォーマンスが落ちています。ここ5年の指名ではスターターはそれなりに出てきていても、プロボウラーは一人もいません。チームに合う選手を取ってきているという基本線は変わりませんが、前半はその中でエースを張れる選手をしっかり獲っているのに対し、2007年以降は穴埋めに終始しています。ややまもりに入った面もある気がしますし、スカウティング能力そのものが衰えを示しているようにも感じます。

この辺が「時が来た」ことを示しているのでしょう。

コーチ招聘についてもPolianの功績に数えられるでしょう。オフェンス、特にスキルポジションについては自身の眼力でチームを作り上げ、ディフェンスについてはスピードのある選手を集めて守備畑のHCに任せる。Polianは基本的にこの形で成功してきました。Jim Moraはフランチャイズを立ち直らせ、Tony Dungyはdそれを完成させました。しかし、Jim Caldwellという傀儡を据えたことはやはり評価できません。

この辺も「時が来た」ことを示しているのでしょう。

後任のGM(あるいは球団社長)については、少し時間をかけて探すとIrsayは言っています。超大物はマーケットにいませんから、どこかの人事担当で実績を積んだ人を招聘するとも言われていますが、誰になるかはまだまったくわかりません。
HC Jim Caldwellについては判断保留になっています。新GMの最初の仕事がCaldwellで行くのかHCを切り替えるかの判断という事になりますが、Caldwellも解雇になる可能性は高いでしょう。

そして、そこで攻守戦術をガラリと切り替えた場合。Peyton Manningをどうするのか判断する必要が出てきます。この判断はある意味HC人事以上の新GMの最大の仕事になります。

あと少し兄者に合わせてチームを作るのか、完全に再構築モードに移るのか。私は兄者とあと数年心中、それ以外にエースを張れる選手を今年+来年のドラフトで指名しておくという考えでしたが、オーナーがPolianを切って大きく再構築モードに舵を切った今、どれだけの動きが出てくるかわかりません。当面は新GMが誰になるのかを見守ることになります。

最後に、Polianのこれまでのフランチャイズ運営に感謝を。ありがとうございました。
by captain_harbaugh | 2012-01-04 23:23 | Colts News
<< 新GM決定 メモ - 2011 Week1... >>