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観戦記 - 甲子園ボウル 関西学院大 vs. 法政大
日本学生チャンプ決定戦を観に甲子園に行ってきました。



前半は晴れ渡り、少し風はあるものの去年より暖かくていいなあ、などと思っていたら後半は雨に雷まで発生し、途中中断とコンディション悪化。最後は寒さに震えながら観ていましたが、最後まで観戦してよかったです。

前半:
最初の#29 丸田のランで、いきなりミスタックル大量発生。レフトポール際というゴール後ろからの観戦だったので、二列目を抜けた瞬間に行ったとわかりました。ゴールまで走りきり、一つのランプレイでいきなりTD。下馬評優位の法政があまりにもあっさりと先制し、おいおいというところ。

返しの関学ドライブはさっと切られ、次の法政はロングドライブを決める。QB #4菅原はどうもショート・ミドルのパスはコントロールいまいちなのに、WR #11戸倉へのディープは試合を通してピタリとコントロールしてました。最後3rdダウンで止まった、と思ったらイリーガル・フォーメーションで法政が救われる展開もあり。イリーガル・フォーメーションはディクラインできないので、法政は5yd下がって3rdダウンをやり直して、結果タッチダウンパス。それにしてもイリーガルフォーメーションなら、すぐに笛吹いてプレイを止めようよ、審判、、、

あっという間に14-0でこれは法政圧勝かと思っていたら、関学が次のドライブは進めます。しかしゴール前での押し合いに勝てず、法政ボール。しかし今度は関学が3アンドアウトで止め、パントに追い込みます。もっとも、3rdダウンのパスは本当は通っていたように見えましたが(判定インコンプリート)。チャレンジがあったらなー、などと思いました。

ボールをいい位置でもらった関学、WR #81榊原に持たせてターンアラウンドからのパス!トリックプレイで14-7、1TD差に迫ります。しかし返しのキックオフで#29 丸田が一直線にリターン。TD、21-7とあっという間に2ポゼッション差。関学スタンドはなんじゃそりゃー、という雰囲気に。

そして返しの関学ドライブもパントに追い込まれてしまいます。しかし、ここで法政リターナーが弾いて関学リカバー!と思いきや、審判によると関学リカバー前にボールデッド、との判定。えーーーーー。どう見てもパントリターナーが手に当てて弾いたボールを関学がリカバーしたように見えたのですが、、、ひざをついてたように見えなかったのですが、、、反対側ゴール前だけに、詳細は見えなかったのですが、スタンドは「えええええ」という雰囲気に。ちなみに後半に関学が似たようなプレイをしたときにはきちんと法政ボールになりました。
結局この直後の法政の攻撃は食いとめ、その次のドライブで関学がTDを上げたからまだ大きな影響はなかったと言えなくもないですが、、、それまでゴール前ではIフォーメーションからパワープレイを選択していた関学ですが、このドライブは最後でプレイアクションに行きました。どこで来るかな、と思ってたのですがここで来ました。21-14。

次の法政ドライブは切り、追いつきたい関学ですがここはパントに追い込まれます。そして次の法政ドライブ。QB #4菅原が右ロールアウトから反対側のWR #11戸倉に通したパスが素晴らしかったです。菅原は観ていても横に流れたときにスピードが関学DLの2枚上、LBの1枚上。ああなると菅原を意識して戸倉のカバーを一瞬離すのもわかります。そして戸倉とは試合を通してぴたりとあっていました。最後は菅原がスクランブルから一瞬で真ん中を駆け上がってTD。28-14。やはり個人能力は法政が上か。
そして次の関学ドライブではハンドオフをミスってファンブル、ターンオーバー。ターンオーバーの直後はビッグプレイの法則に従い、またもや菅原から戸倉に。戸倉が綺麗なダブルムーブで関学のCB #15藤井を交わして、菅原のパスもどんぴしゃ。本当にこのホットラインは脅威。35-14となり、少し終戦の雰囲気が漂いました。

返しの関学ドライブ、なんとしてもTDが欲しいところ。しかし三原のパスをディフレクト。ここで審判がすぐにプレイを止めない。当然ファンブルと解釈するしかなく両軍ボールを取り合い、小競り合いも発生。正直パス失敗にしか見えなかっただけに、できれば審判にすぐプレイを止めて欲しかった。というプレイも挟みつつ、QB #9三原がターンアラウンドのWRにハンドオフフェイクをしてQBドローで真ん中ぶち抜き、TD。35-21となり、希望をつなぎます。この日の三原はパス精度、ランでの暴れっぷりともに素晴らしいものでした。

後半:
俄かに空が真っ暗になり、雨が降り始めます。後半は関学先攻、なんとか早く1ポゼッション差にしたいところ。ここのドライブはラン、QBドロー、ショートパスからのRACを組み合わせた素晴らしいドライブでした。三原のQBキープが効果的で、最後はダイブで押し込んでTD、35-28。再び試合はわからなくなります。
そして返しの法政ドライブを止め、再びQBキープを軸に関学が攻め出す。最後はゴール前で止められたものの、確実に3点、、、と思ったところで雷鳴が轟きます。緊急試合中断。30分程度の中断を挟んだあと、いきなりのFGはNoGood。Kにとっては集中力を保つのが難しかったでしょう。返す返すもこの中断、関学にとってタイミングが悪かったと思います。せめてFGを蹴った後か、あるいは3rdダウンのタイミングであれば、と思ってしまいます。

ここで少し膠着状態になった後、法政にビッグプレイ、というか関学にミスが出ました。法政のパントをワンバウンドでリターナーが弾き、法政リカバー。ゴール前で大きなターンオーバー。法政が確実にこのチャンスをものにして、42-28。また2ポゼッション差に。

しかし関学も返しのドライブで粘る。この試合は三原のQBキープが効いている。そしてほとんど出場しておらず、デコイ役と思っていたWR #91萬代にもヒット、萬代はさすがのYACでさらに稼ぐ。最後はQB三原がスクランブルから持ち込み、42-35に。また1ポゼッション差。

次の法政ドライブは久々に丸田のランを出しつつ進みます。そしてフィールド中央近くでの3rdダウン、またしても菅原から戸倉に。大きな1stダウンを得て、最後はFG。45-35、2ポゼッション差。残り4分半。ほぼ勝負あり、と思われました。雨も降り続けてたため、近くの観戦者にも帰る人が出ます。

しかし、ここで三原が粘りを見せます。一回スローバックのパスを通ししこなうものの、1stダウンをぽんぽん取ってあまり時計を使わず進みます。1stダウンで時計が止まるカレッジルールで4分半は意外に長い。そしてこのドライブでの三原の精度は特に高かったです。ゾーンの隙間に正確なパスを通していました。最後は意表をついてRB #35古谷に持たせ、TD。そしてここで鳥内監督がしかけました。トライフォーポイントでフェイクFG、成功!2ポイント取って45-43。2分半残し、ついにFGで逆転の点差に。

オンサイドキックは法政リカバー。しかしタイムアウトは3つ残っており、法政ドライブをすぐに止めれば、関学にチャンスはあります。まず1stダウン、2ndダウンと法政は当然丸田に持たせます。関学はタイムアウトを二つ削り、勝負の3rdアンド12。そして菅原が右にロールアウトしたとき、、、右側の広大なスペースにはディフェンダー一人しかおらず、法政のブロッカーが一人きちんと残っていました。そのまま菅原が広大なスペースを駆け上がり、1stダウン。勝負ありました。ここまでのプレイで、戸倉のいる右サイドではSを上げられなかったのでしょう。

法政 45 - 43 関西学院

法政は個人技ではまさっていたと思います。菅原はディープはともかくショートがいまいちに見えたので、もう少し丸田のランを軸にすれば楽にボールコントロールできそうでしたが、丸田は怪我をしてたといことです。法政DLがもう少し強いかと思ってましたが、思ったより関学OLが対抗できていた気がします。そしてQB菅原は本当に速かった。ゴール後ろからみたことで、ロールアウトでの脚の速さがよくわかりました。速くて奥に投げれるQBというのは本当に始末が悪いですねw。戸倉とのホットラインは本当に脅威でした。
関学サイドで言えばWR #91萬代を(基本的には)欠いた中で逆に三原が成長を見せた気がします。今まで見た中で三原のベストゲーム。個人的にはQBとしては神戸大の多和とかの方がいいかなーとか思ってたのですが、菅原とともに走れて投げれるQBの威力を見せました。
ただ、試合を通してほとんど1TD差以上あったため、法政が楽に試合を進めていたと思います。それだけに、やはり最初のタックルミス、そしてリターンTDが大きかったです。それに対して関学があらゆる手を使って追いすがっていた、というところでしょうか。

コンディションの悪い中いい試合を見せてくれた選手たち、ありがとうございました。
by captain_harbaugh | 2006-12-18 21:45 | Other
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